サウナは究極のエステサロン!おすすめ美容アイテムを一挙紹介

サウナは究極のエステサロン!おすすめ美容アイテムを一挙紹介

フィンランドでは、今年とても奇妙な夏を迎えています。夏至をすぎてしばらく(7月頭頃)まではとにかく寒くて、このまま冬が来てしまったらどうしようとみんな不安がっていたのですが、急に夏日がやって来たかと思うと、最近は連日30度前後まで気温の上がる真夏日続き。なかなか雨も降らず、近くの沼も干上がってしまっているほどです。暑い日にさらに熱いサウナに入るのはいかがなものか?と思われるかもしれませんが、サウナで一気に汗を流し、その後冷たい湖に飛び込んでしばらく泳ぐのはこの上なく気持ちよいですよ!

専門店に行けば、サウナで活躍する美容グッズはここまでずらりと並んでいます!

 

さて前回は、サウナに通う前にぜひ揃えたい基本アイテムをいろいろとご紹介しましたが、今回はその応用編。老若男女問わずサウナの中でぜひとも試してもらいたい、美容効果バツグンのアイテムをご紹介させていただきます!

…というのも、そもそもサウナって「究極のエステサロン」と呼ぶにふさわしい空間だと思いませんか。熱気の閉じこもった清潔な密室で、裸になって、水分補給したりごろんと横になったりしながらじっと熱さに耐えているうちに、皮膚からは始めじんわりと、やがてドクドクと、不純な汗や老廃物が流れ出ていきます。

それから、薪ストーブや、熱にさらされた木造小屋の壁やベンチからじんわり漂ってくるにおいは、まさに天然のアロマ。さらに、外の白樺の木からフレッシュな若葉の枝を摘んできて作る葉束で身体をしばいたりマッサージしてやると、血行促進効果があるだけでなく、みずみずしい緑の香りに包まれて爽快な心地に。そして締めのクールダウン法をきちんと実践すれば、新陳代謝はさらに確実にアップ!サウナ・サロンのいいところは、誰かプロの手を借りなくとも、これらのフルコース・エステが自分一人でひと通り体験できること。いくつになっても透き通った美肌ではつらつと生活しているフィンランド人の多くが、サウナこそが世界一の美容健康の秘訣!と豪語するのも、うなずけます。

せっかくこれだけ肌と健康に嬉しい条件の整った奇跡的な空間なので、さらにもう一工夫して、よりその美容効果を高めて享受できれば最高ですね。というわけで、美容促進に一役買ってくれる、サウナの国フィンランドならではのオススメアイテムを見ていきましょう。

 

おすすめ美容アイテムその1 サウナハチミツ

Hunajaはフィンランド語でハチミツのこと。サウナの熱ですぐに溶けて肌に浸透していく

サウナの熱気を活かした美肌アイテムとして一番注目度が高いのは、なんといってもハチミツ。もちろん舐めて美味しい食卓用のハチミツを応用することもできますが、美容コーナーでボディクリームのようなボトルに入って売られているサウナ用ハチミツには、肌への栄養満点の、フィンランド国産ベリーや果実、松の樹液などの天然エキスがさらに練りこまれています。使い方はとても簡単。はじめのシャワーを浴びた後に、肌の水分をタオルで拭っておいてから、ハチミツをたっぷりと手にとって、全身によく摺りこんでいきます。ハチミツは常温下ではなんとか搾り出せる硬さなので、この段階ではまだ肌にじゃりじゃりとした重みや不快感も残っていますが、塗り終わったらすぐサウナ室へ。するとみるみるうちに、サウナの熱でとろーりとハチミツが緩んできて、じんわりと肌に浸透していくのが実感できます。どなたでもサウナ浴直後あるいは翌朝には、いつもより潤いを閉じ込めたハリのあるお肌に生まれ変わっていること、請け合いです!

おすすめ美容アイテムその2 マッサージ用サウナオイル

Öljyがフィンランド語のオイルを意味する。「ロマンチック」や「リラックス」など理想別に種類も豊富

身も心もリラックスするに持って来いのサウナ空間では、自分自身や一緒にサウナ浴を楽しんでいる物同士で、よくボディマッサージを施し合います。サウナベンチに寝そべって、筋肉疲労を起こしている部分をケアしたり、普段自分では手の届かない部位などを誰かの手でゆっくりもみほぐしてもらうと、あとですっと身体が軽くなったように感じます。至福のマッサージに活用したいのが、サウナオイル。サウナのなかではすでに十分肌が潤っているので、オイル自体は比較的さらっとしており、使えば適度に指通りが良くなります。また、普段のマッサージオイルはアロマ効果を期待して強めの香料が混ぜてありますが、すでにサウナ室自体がひとつのアロマ空間なので、サウナオイルはほのかに天然の木や植物の香りがする程度で十分。人工的な香りに頼らずとも十分にリラックス効果を得ることができます。

おすすめ美容アイテムその3 ロウリュ用アロマオイル

Öljyがフィンランド語のオイルを意味する。「ロマンチック」や「リラックス」など理想別に種類も豊富

焼け石に水をかけるロウリュの瞬間前の一工夫。桶の水に専用のアロマオイルを1〜2滴垂らしておくと、水が焼け石にかかって蒸気となった瞬間、空間いっぱいにふわっとお好みの香りが華やいでリラックス効果を高めます。面白いことに、ロウリュ用サウナオイルにもシトラスやラベンダーといった王道アロマは少なく、白樺の木やベリーなど、フィンランドの自然の中で嗅ぐことのできる香りが人気。サウナのなかでは、奇をてらわなくても、あくまで慣れ親しんだ自然の恵みと密接した営みで十分…というフィンランド人らしい考え方がうかがえます。

 

おすすめ美容アイテムその4 木タールを使ったソープあれこれ

Tervaがフィンランド語で木タールのこと。とにかく健康に良い!とフィンランド人から抜群の信頼を集める素材

Terva(テルヴァ)というのは、いわゆる木タール。木炭を作るために木材を加熱する際に得られる液状の抽出物から、上澄み液(いわゆる木酢液)をとり除いて残る、樹木の香りが濃縮された真っ黒な油分のことです。松林が無数に存在するフィンランドでは、この木タール抽出は伝統的な一大産業。おもに木造建築の表面に塗る防腐剤として使われるのですが、実は昔からフィンランド人の間で、木タールは強力な殺菌作用のある万能薬としても崇められているのです。「サウナでもウォッカでも木タールでも治らなければ、その病気はもはやどうしようもない」なんてことわざがあるほど!事実、フィンランドではこの自然界の最高の良薬を、お菓子やアイスクリームに混ぜて食べたりするほど。また、肌や頭皮のコンディションも整えてくれるからと、シャンプーやボディソープなどにたっぷり含まれたオーガニック商品が今も昔も人気です。サウナ後には、ぜひこの究極の自然由来ソープで身を清めてみてはいかがでしょう。

おすすめ美容アイテムその5 サウナでは、とにかくオーガニックグッズにこだわる!

フィンランド産のイチゴやプラムが原料となったオーガニック石鹸

最後は特定のグッズというわけではありませんが、ここまで見てきたように、フィンランド人にとってサウナは本来、ありふれた自然界の香りや音や産物に癒され、エネルギーをもらう場所。だからこそ、サウナタイムに使うソープや美容グッズはできるだけ身近な天然由来の、自然との親和性を感じられるオーガニック商品を選びたい、というのが彼らの心理です。サウナ小屋のシャワー室にだけは、多少泡立ちが悪くても、昔ながらの知恵や原料を活かした自家製の石鹸やクリームを置いている、という人もいます。ぜひこの心がけも、こだわりのサウナアイテムを選ぶ際のヒントにしてみてくださいね。

 

<今回、商品紹介にご協力いただいたお店>

Sauna market Finland(サウナ・マーケット・フィンランド)
住所:Aleksanterinkatu 28, 00170 HELSINKI
電話番号:+358 (0)46 812 7577
営業時間:毎日10〜18時 
ウェブサイト:http://www.saunamarket.fi/cms/index.php


ヘルシンキ随一の観光名所、ヘルシンキ大聖堂の目の前にある土産物屋の集まったモールの中にある、サウナグッズの専門店。今回紹介した美容グッズだけでなく、タオルやサウナハット、温度計や桶&ひしゃくなどもこだわりアイテムを多数取り揃えた、サウナ通行き付けのセレクトショップ。