ワンマッチチャレンジ

ワンマッチチャレンジ

とても個人的な事になりますが、焚き付けの時にマッチ1本で火をつけるのが好きです。

短いマッチ1本で炎を大きくするためには、きちんとした順序で薪を組み、
小割りの薪と焚き付け用の細薪を、空気の通り道を考えて組む必要があります。
薪が太すぎたり、空気の通り道がなかったり、堅木ばっかりだと、
炎がうまくまわらず消えて終わり。

その日、そこにある様々な太さ、長さの薪を選んで、積み木する。
この時、燃える順番や、燃えた時の薪の動きも想像して、崩れないように、
いや崩れる時は手前に崩れないように選んでいく。
マッチの焚き付けは立ち上がりがとても遅いけど、
ゆっくりゆっくり育つ炎をじっと眺めるのがとても好きです。

よく見ていると、薪は火がつく前に煙を出します。この煙に火が付くとまた、まわりが熱を受けて煙を出す。
同じ事を繰り返しているようだけど、世界に二つと同じ薪はないので、同じ燃え方にはなりません。
だからこそ、絶対に飽きない。
むしろ違いを楽しむために、より食い入るようになります。

これは、ガスライターや着火材での焚き付けを否定しているのではありません。
忙しい時や、極寒の時にそんな悠長な事してられません。
時間に余裕のある時の一つの楽しみ方として、
たまのお遊び程度でよいのでマッチ1本でチャレンジしてみて下さい。

ここで十分に気をつけて頂きたい事が2つ、くすぶらせない事と煙を出さない事。
ゆっくり炎を育てる事と、この二つは別物ですよ。

ベルギー製のドブレの様なクラシックストーブと、スウェーデン製のコンツーラの様なモダンストーブでは、きっとそれぞれの良さが出ます。
普段見比べる事のない他のストーブの燃え方を、SNSなどの様々な方法で共有してみてはいかがでしょうか?
我々薪ストーブユーザーには、炎という共通言語があるのだから。