冬は暖かみがあり、夏は涼しく感じる、季節によって表情を変え、やわらかな風合いと滑らかな肌触りの美しい天然石、ソープストーン。
世界にはこのソープストーンの産地が200ヵ所以上存在しているといわれています。
そのなかでも最上級とされているのが、世界最北の地フィンランドのカレリア地方で採掘される「カレリアンソープストーン」です。
硬度は大理石と同等で、気孔が少なく、密度が非常に高いことで知られています。加工がしやすく、耐久性にも優れていることから、芸術作品の素材としても使われます。
フィンランドの街中を歩くと、ソープストーンでできた北欧神話に出てきそうな彫像などに出くわすこともしばしば。
厳しく長い冬を過ごす家の中では、その優れた蓄熱性と経年で深みを増していく味のある風合いは、高級暖炉の素材として古くから重用されてきました。
カレリアンソープストーンから発せられる、やわらかく包み込まれるようなやさしい暖かさと、年々変化する色合いは北欧の人々の心までも暖めてきたに違いありません。