現在に繋がる薪ストーブと煙突

現在に繋がる薪ストーブと煙突

本日は真面目なお話を。

トーマス・ジェファーソンと共にアメリカ独立に関わり、避雷針の発明でも知られるベンジャミン・フランクリンが、
より暖かい暖房として鋼板を組み合わせた箱型の薪ストーブを発明しました。
これが、現在に繋がる薪ストーブのはじまりといわれています。

鉄板や鋳物で造られた薪ストーブは、
19世紀後半からヨーロッパで誕生した耐熱ガラスによって扉を開けずに中の炎の様子を見られるようになりました。

そして、20世紀後半には排気をクリーンにするために触媒や加給気する技術を取り入れ、現在の薪ストーブのスタイルになりました。

ストーブを設置するのに欠かせないのが煙突です。
諸説あるものの、煙突は14世紀のヨーロッパがはじまりと言われますが、
石炭が家庭の熱源として使われるようになった16世紀に増えたとされています。

壁付暖炉が主流の時代はレンガを積み上げるなどの陶製煙突が主流で、
その後、薪ストーブが登場する頃には金属製のパイプで煙突トップまで繋げるようになりました。

金属煙突も、古くは丸めた鉄板の合わせ目を「はぜ」と呼ばれる特殊な折り方で筒を形成しておりました。
このはぜ折り構造のパイプは現在でも全世界で使用されています。

メトスでは1974年、オランダ製ストーブの販売開始と共に煙突を取り扱います。
当時の輸入煙突は仕上がりや接続に不都合があったため、早期に国内の板金工場を探し、煙突の国産化を進めました。

煙突の耐久性を上げるために鉄製からステンレス製へ、ハゼ折り加工の継ぎ目を溶接加工で平滑にすることで見た目の美しさと接続精度を向上。
建物の貫通部や隠ぺい部でも使用するために、不燃断熱構造が必要とされ、断熱材を有効に固定するために二重構造にしたのが現在の断熱二重煙突です。

この断熱材、発売当初はその断熱性能によって断熱層50mmの厚みでした。
海外製の断熱煙突を研究し、当時30種にも及ぶ断熱材の検討を行い25mmの断熱層に最も相応しい材料選定。
21世紀、現在の断熱煙突に使用されています。

この断熱煙突システムも今年で21年目の冬。
今年も煙突は薪ストーブと共に安全で暖かい燃焼を支えます。
きっと冬が待ち遠しくなると思います。