知らないと怖い再着火の話
素早く焚き付けをするのは皆さんご存知の事だと思う。
焚き付け時は寒いので早く温まりたい気持ちからも、
焚き付けは上手くなりやすい。
一方で、軽視されがちなのが再着火の時である。
再着火は炉内に熾火があるため、太い薪を入れておけば火がつく。
実はこの認識がとても怖い。
決して間違えではないが、この小さな差が煙突内火災につながり、
最悪、建物火災となってしまい、時に人命が失われる可能性は否定できない。
ではどうすれば良いのか。
まず、これまでの薪ストーブにおいて、再着火に必要なのは知識よりも経験だった。
残っている熾火の量に適した薪の太さ、樹種、投入量を選択するのだ。
自分の基準が正しいのかを判断するのはやはり知識だが、
百見は一焚きにしかず、勝るものなしといったところだろう。
とはいえなんとか使えるのも薪ストーブの良いところなので断言する事はできないが、
火災になっていないだけで煙突内は煤だらけ、なんてことは珍しくない。
導火線の短い爆弾の様な物だ。恐ろしすぎる。
煙突を危険物にしてしまわないためにも、知識と経験のある人が使えばハイレベルな燃焼が行えて、
かつ誰が使っても一定のレベルで燃やせるストーブが理想だ。
スカンジナビアが誇るトップブランド、コンツーラの新機種、
C620GブラギとC810Gマーニに搭載された新機能「RBF」は理想を現実の物とした。
]
レバーを動かすとグレイトが回り、溝が大きな給気口となる。
この操作と同時に背面の専用給気口も開く。
このシンプルな動作はまさにスウェディッシュクオリティだ。
ゆっくりゆっくりと眠った様に燃える熾火に対して、
真っ白なふかふかの灰布団を容赦なく剥ぎ取り、強制的に叩き熾すRBF。
寝起きの良い熾火はすぐに数百度となり、薪の隙間を熱風が駆け抜ける。
薪はあっという間に炎に包まれるというわけだ。
日本にはまだまだ馴染みのない縦型薪ストーブだが、RBFの様な正確な給気コントロールによって、
これ以上ない程の高効率な燃焼ができる最適な形なのである。
最新の薪ストーブは、知識と経験を技術で補ってくれる。
知らなくても怖くない再着火を可能にする。まずはコンツーラからね。