安全で親しみやすい – サウナの美学はミニマルで自然
「自然で、薄暗く、ミニマル。」
トゥルク大学の博士研究員であるローラ・シースメリは、サウナの美学をこのように表現しています。同氏は博士論文「サウナの美学」の中で、サウナの文化的遺産の一部としてサウナの美学を研究した人物です。
「サウナという空間には、場所としての側面と体験としての側面という2つの側面があります」とシースメリ氏は語ります。彼女は、「サウナはフィンランドの家庭において独特の美的空間である」と指摘します。なぜなら、サウナ室は「入浴」というたった一つの目的の為だけに作られる空間だからです。
「日常会話では、美学はしばしば美しさや外見だけを指すことが多いですが、空間の体験的な側面も重要であり、特にサウナに関してはそうです。」
彼女は博士論文の資料として、サウナヒーターメーカーのマーケティング資料とフィンランド文学協会の口述歴史データの両方を使用しました。
「特に口述歴史データに収められたサウナに関する物語は、サウナを体験として描写していました。データに収められた物語のほとんどは非常に個人的なものでした。また、それらの物語は、サウナの意義を考察する中で、自己と宇宙とのある種のつながりを強調していました。」

サウナはリラックスできる場所です。
サウナの美学は、サウナをリラクゼーションの場として捉える考え方を支えています。ローラ・シースメリ氏によると、サウナは「ミニマルで、静かで、薄暗い空間」です。
「空間はミニマルで、驚きはありません。サウナ入浴は五感を刺激する体験ですが、視覚的にはサウナは非常に薄暗く、視覚は強調されていません。」
研究によると、サウナは美的空間として長年にわたってほとんど変わっていません。サウナのインテリアには変化の傾向はありますが、本質は変わらないままです。
「もちろん、サウナは空間としてさまざまなトレンドを経験してきました。(家庭用サウナは)ある時期には、非常に暗く、ほぼすべてが黒に近いサウナが人気で、その後、明るく、公共スパのようなサウナが流行しました。しかし、これらのトレンドにおいても、壁材としての木製パネルなどの基本の仕様は維持されています。豪華に装飾されたサウナや、絵画や壁紙が貼られたサウナは見たことがありません」とシースメリ氏は説明します。

彼女は、サウナがフィンランド人にある種の安心感を与えると考えています。この安心感は、サウナにまつわる要素、自然との近さ(天然素材の使用)によってさらに強められます。
「ほとんどのフィンランド人は、水辺の夏のサウナ小屋での思い出や経験を(サウナ体験の)強い印象として持っています。そして、その同じ体験をすべてのサウナで求めているのです。おそらくこれが、フィンランド人のサウナ(のイメージ)がどれもよく似ている理由でしょう。」

「香りもサウナ体験の重要な要素です。さまざまなサウナ用のアロマで自然とのつながりや自然の香りを再現しています。特に、さわやかな白樺や温かいタールの香りは、自然とのつながりを感じさせてくれます。」
サウナのロウリュの音も変わっていません。

「薪で焚く小屋のサウナでも、アパートの電気サウナでも、サウナ石に水が当たるシューという音は同じです」とシーズメリ氏は言います。
「サウナは静かな場所です。そこでは、サウナ自体の音に人々が集中するのです」と彼女は続けます…。
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