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メトス介護浴槽 開発ヒストリー

高齢者福祉施設における個浴の重要性にいち早く注目し、
その必要性を啓蒙し続けてきたメトス。

今回は、そんな私たちの介護浴槽開発の歴史を
日本の福祉制度の流れと共にご紹介。
同時に開発スタッフのインタビューを通して
現在に至るまでの物語をご紹介します。

私たちの介護浴槽そして個浴への思いを
知っていたいだけるはずです。

開発ヒストリー年表

開発ヒストリー年表

開発ヒストリー年表

 

開発ヒストリー年表


 

開発スタッフインタビュー

日本においていち早くユニットケアの重要性に注目し、個浴向けのオリジナル介護浴槽を販売してきたメトス。しかしその重要性への気づきは、いくつもの「かけがえない出会い」から生まれたといっても過言ではありません。

今回は、当時のオリジナル介護浴槽の開発スタッフを語りべに、メトスが介護浴槽販売をスタートしたきっかけ、そして介護福祉への熱い思いを持つ人々との出会い・交流から商品開発に至るまでの物語をご紹介します。

このインタビューを通して、私たちメトスの介護浴槽そして入浴に対する思いを感じていただければ幸いです。

はじめに

パーカー社との出会い

建築家、施設運営者との出会い

メトスセラ開発

りん開発

効果検証

究極の介護浴槽開発

個粋 誕生から現在へ

 

vol.1 はじめに ~介護浴槽がお風呂ではなかった時代~


私たちが介護浴槽の販売を開始したのは1997(平成9)年です。それまで販売していたのはレジャー施設向けに自社開発した浴槽や輸入バスタブのみです。{お風呂が大好きな日本人に、より楽しく心地よい入浴を提供すること}を掲げて営業展開をしていました。
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当時の日本は、介護・福祉業界の成長が注目されてきた時代。社内でも介護浴槽の販売に取り組もうとの声が上がっていました。しかし日本の介護浴槽といえば特殊な機械を使った大型浴槽がメインで、ガチャガチャッと金属音を響かせながら、横たわるお年寄りをまるで物体のように洗ってはドボンとお湯につけて出す、まさに流れ作業の“人体洗浄”です。それは私たちにとって、入浴介助者の負担を減らす上で必要な機械ではあっても《お風呂》と呼べるものではありませんでした。
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産まれてすぐ産湯につかり、『肩までつかって50数えてから出なさい』という親の声を聞いて育ち、大人になれば『ああ、いい湯だなぁ』と鼻歌を歌ってホッとする。そんな入浴文化を持つのが日本人です。お風呂とはただ身体を洗うだけでなく、『気持ちがいい』『しあわせ』『生きかえる』『あったまる』そんな言葉が出るようなリラクゼーションの場所と考える私たちは、入浴マシーンとでも呼びたくなる当時の介護浴槽の存在をどう受け止めてよいのか困惑していたのでした。

 

vol.2 パーカー社との出会い ~よろこばれる介護浴槽を~


そんな中、ヨーロッパで行われたバスタブの展示会で当時の社長・長田が出会ったのがイギリスの介護浴槽メーカーであるパーカー社でした。特に感動的だったのは介護浴槽「ソブリン」との出会いです。

普通の洋風バスタブに金属音が聞こえずおだやかに動く昇降リフトにいすを搭載、さらにリクライニング機能もついたその介護浴槽はどこまでもやわらかな印象であり、リラックス効果、節水効果を意識した設計思想も十分共感できるものでした。もちろん長田は『この商品はお客様によろこんでもらえる本物だ。ぜひ日本で販売したい』とパーカー社にアプローチを開始しました。

出会いから3年後の1997(平成9)年、私たちは社内に福祉機器事業部を発足させ、パーカー社の日本における輸入総代理店となり、4種類の介護浴槽の販売をスタートしました。

しかし温浴業界、暖炉・薪ストーブ業界で営業してきた多くの社員は、福祉現場で求められていることや介護浴槽に期待されていることなどを知る由もなく途方にくれました。
最初の福祉機器展では私自身、不安を抱えながらブースに立っていたことを思い出します。いま思えば、私たちがお風呂と言える、欧米で高い評価を得ている介護浴槽を出品していることだけが自信でした。

 

vol.3 建築家、施設運営者との出会い
~個浴という発想、理想のユニットケア実現のために~


パーカー社の介護浴槽、特に「ソブリン」はこれまでになかった介護浴槽として注目されました。私たちも少しずつ積極的に販売を進められるようになり、販売台数も伸び始めました。そんなとき私たちの介護浴槽販売の歴史を大きく変える出会いがあったのです。 

別の案件をきっかけに私たちの商品カタログを目にしたある建築家から『人を連れていくのでソブリンを見せてほしい』との連絡が入ったのです。実際にショールームに現れた彼らは、私たちの商品説明を遮り自分たちで検証をはじめました。そして全体を眺めたりリフトを動かしたり浴槽内に入ったり計測したりした後で、突然に『この浴槽をあと10センチ深くできないか?』と質問してきたのです。

彼らこそグループホームとデイサービス計画中の建築家Nさんと施設長Oさんでした。彼らはさらに京都大学大学院教授外山義さんを紹介してくれました。外山さんは、相部屋が基本だった日本の特別養護老人ホームに個室によるユニットケアやグループホームの制度化を推進した人物です。彼らは《個》を大切にすることは人の尊厳の問題にもつながることであると考え、ユニットケアを実践するための施設(むしろ住宅と呼べる住まい)づくりを目指し、その思いに沿った浴槽を探しているところだったのでした。 

私たちは、入浴者の思いを大切にする彼らの考えに深く共感すると同時に個浴の重要性、必要性を意識しはじめました。『日本に個浴を広めたい!』その思いをそして彼らの要望、希望を叶えるために動き出すことになったのです。

【ユニットケアとは】
入居者一人一人の尊厳を重視したケアを実践するため導入された方式。具体的には10人程度からなるグループを1ユニット(生活単位)として考え、共有スペースの他にそれぞれの居室(個室)をつくることによって共に過ごす時間・空間だけでなくプライベートの時間・空間を確保。施設を「ひとりひとりの生活の場」として考えるところからスタートするケアである。

 

vol.4 メトスセラ開発 ~今、日本人に求められるものを~


ところで彼らが『あと10センチ深くしたい』と言った理由はシンプルなものでした。それは『日本人なら、肩までお風呂につかりたいでしょう』というものです。最初は『お湯に入れるだけで幸せ』というお年寄りの方々も、何回かすると必ず『肩までつかりたい』といいます。心臓に負担がかかるから半身浴のほうがいいですよと言ってもお風呂好きの日本人はやはり肩までつかりたいのでしょう。

日本で生まれ育った人たちが満足できる介護浴槽が必要だ!そう考えた私たちはイギリスのパーカー社との交渉を進めました。しかしパーカー社の答えは『短期間での開発は不可能』というもの。いち早く動き出したかった私たちは、『日本人向けの浴槽は、日本でつくればいい』そう考え、自分たちで開発を行うことを決意しました。早速プロジェクトを立ち上げましたが、そんなとき製品の肝となるリフト部分の製作を担当したメーカーとの出会いにも恵まれたのです。

私たちが目指したのは、「ソブリン」的な魅力を持ちながら、より日本人に合った介護浴槽です。シンプルな大人好みのデザイン、やさしく上下する油圧式のリフトチェア、足をかかえるスキンシップと共に回転するいす……そんな「ソブリン」の特性を参考に、さらに日本人の体型、感覚に合わせたデザインに仕上げること。デザイン担当者が試作第1号の木型に浴槽内をもっとおだやかな曲線にしようとノミを入れた時、冷や汗が出たことを思い出します。まさに執念でした。

完成した浴槽は「メトスセラ」(sella、ラテン語で《座る》の意)と名付けられました。メトスセラは姿勢を保持して入浴することで介助者と対面でき、会話が生まれ、信頼関係を気づくことができるお風呂として、多くの施設へ導入されていきました。

 

vol.5 りん開発 ~介助なしで入浴するよろこび~


先のプロジェクトと同時に、私たちはもうひとつの介護浴槽の製作を進めていました。それは、できる限り自分でお風呂に入りたい人向けの介護浴槽です。個浴とは何かと考えた時、それは単純に《個別に対応する入浴》ではなく、個人の尊厳を最大限に重んじた入浴だと考えました。お年寄りが『自分ひとりでお風呂に入れる』という自信を持って入浴できる浴槽、その気持ちをサポートできる浴槽をつくりたいと思ったのです。
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立ち上がり時や浴槽をまたぐ際に支えとするための手すりは何度も試作を重ね、ベストの形状を導きだしました。さらに浴槽の淵をつかみやすくするための工夫を施しました。入浴時、縁を掴んで動くお年寄りが意外と多いことがわかったからです。身体を移動させる時、姿勢を保持する時、立ち上がる時にさりげなくサポートできるようにしました。

完成したお風呂には、「りん」という名前をつけました。《凛として立つ》そんなお風呂になればという思いです。
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「りん」も、「メトスセラ」同様に多くの施設に受け入れられていきました。『これまでお風呂を嫌がっていた人が、「りん」には自分から入ろうとする』そんな声が聞こえてきたときは、本当にうれしい気持ちになりました。

 

vol.6 効果検証 ~広がる個浴・ユニットケア~


「メトスセラ」「りん」を製作した私たちが考えたことは『集団ケアから個別ケアに転換した時にこの浴槽はどのような役割を果たすのか』ということでした。入浴者、そして介助者を支えるものになるのかどうか?

介護・福祉業界における実績も経験もまだまだ少なくエビデンスのなかった私たちは、外山さんが教授として在籍する京都大学大学院と共同研究をすることにしました。
集団ケア型浴室を個別ケア型浴室へ改修前後の『いくの喜楽苑』で調査研究を重ね、2004(平成16)年に共同研究調査事業報告書【個別対応型入浴システムの提案】としてまとめました。〈待機時間の減少〉〈一人の高齢者と関わる時間の増加〉〈個人の嗜好に合わせた入浴〉など個浴、個別ケアの優位性が証明されました。

また、研究で得られた確信から、ひとつのキャッチフレーズを生み出しました。
≪浴槽からケアが変わる≫
現在、メトス福祉事業のキャッチフレーズとなっているこの言葉は、当時の私たちの信念が込められた言葉です。

気づけば私たちの介護浴槽が導入された施設は、ユニットケアの先進施設として注目を集めていました。ユニットケアそして個別ケアを実践するための浴槽として「メトスセラ」「りん」は多くの施設 で活躍するようになりました。

 

vol.7 究極の介護浴槽開発 ~ユニバーサルデザインの介護浴槽を目指して ~


個浴の重要性、そして個別ケアの必要性を知った私たちは、新たな目標を掲げました。それは『究極の介護浴槽をつくる』ということです。新たに出会った福祉工学の研究者である大学教授・齋藤芳徳さんの協力のもと、開発プロジェクトをスタートさせました。
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私たちはまず「メトスセラ」の改良案を考えました。チェア部分を改良し、円背対応、手すりの追加など、(多様性を意識した)安全管理の強く叫ばれる時代にマッチした対応でしたが、まだ私たちが目指す究極の介護浴槽ではありませんでした。

さらにアイデアを出す中で上がったのが『浴室内での移乗回数を減らせないか』『普通のお風呂と介護浴槽を兼ねるものは作れないか』という声でした。まず身体の濡れた状態で行う移乗は、転倒の危険性を高めるものでしかありません。また移乗回数が多いことは介助者の身体への負担を増やすことにつながります。さらにお年寄りの多くが環境変化には敏感でありながら適応力は低い傾向にあることも見逃せない事実でした。身体が変化しても同じお風呂に入り続けることはできないのだろうか?

そして生まれたのがリフトとチェアを分離、1台の浴槽で多様な入浴が可能なユニバーサルデザイン介護浴槽です。移乗回数の問題は、シャワーチェアの座面だけをリフト支柱に連結し、リフトチェアとして浴槽内に沈めるというアイデアで解決。リフト支柱を使用しないときには浴槽横の箱に収めることで、普段はごくふつうの浴槽として利用できるようにしました。また、縦または横向きに設置できる手すりや移乗ボードを追加しました。

たくさんの人に、リラックスした《個》の入浴を楽しんでもらいたい、自身(個)の変化に合わせながらも最大限自立した入浴を楽しんでもらいたい……そんな思いを込めた、どこにもある、しかしどこにもなかったユニバーサルデザイン介護浴槽が誕生しました。
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【個粋が目指したこと】
◎ひとつの浴槽で利用者の生活機能の変化に対応できること、しかも普通の浴槽のデザインであること
……狭い空間でも、より豊かに生活するために
◎《個》を尊重したきめ細かな立ち振る舞いができること
……美しく、健康に年齢を重ねるための入浴スタイルを追求するために
◎女性が一人でも、簡単に、スムーズに、安全に、介護ができること
……将来の介護力不足に備えるために

 

vol.8 個粋 誕生から現在へ ~人として生き生きと入浴できるように~


完成品をはじめて展示したのは2005(平成17)年春の大阪バリアフリー展。
ユニバーサルデザインという新たなコンセプトを持った浴槽は、多くの注目を集めました。その際、私たちは商品名を公募、その中で「個粋」という名前が生まれました。

さらに、身体の大きな方でもリラックスした入浴が楽しめるよう、ヘッドレストを付け、いす座面のリクライニング角度を増やし、浴槽本体も長くした「個粋+(プラス)」、設計・施工をスムーズにするだけでなく浴室内温度の低下と入浴時のヒートショックを防ぐ「介護用システムバス個粋」をリリース。2012(平成24)年には移動式の寝浴浴槽「エリーゼ・ロス」を誕生させました。

私たちのオリジナル商品は、いずれも現場の声から誕生したものです。『あと10センチ深くできないか?』と専門家たちに問われたときから、私たちの思いは変わりません。
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日本人としていくつになっても誰もが慣れ親しんだお風呂に入れること。人が人としてゆったり入浴できること。
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そんな理想を実現する個浴を、私たちはこれからも研究、啓蒙し続けたいと思います。
『ああ、いい湯だ』『しあわせだ』『気持ちいい』そんな入浴者の声が聞こえるお風呂を提供していくこと、それが私たちの使命です。<終>


 

施設経営者が見たメトス介護浴槽の魅力

ハピネスあだち 小川利久さんの声

私はユニット型特養制度化前から、開設に携わってきた施設で個別ケアを実現するためにメトスの個浴商品を選んできました。それまで従来型特養で行われていたような誘導係、外介助、中介助などという「流れ作業的入浴介助」は、ユニットケア・コンセプトのもと、急速に「個別入浴援助」へと変化していきました。さらに2003年、ユニット型特養の制度化によって「個浴」は標準化し、メトスの「個粋」はそのけん引役を担っています。

他施設の見学に行くと、施設方針と介護浴槽のミスマッチによく出会います。ニーズにそくした施設方針を立て、入居者はどのような身体状況の方を対象とするのかを明確に定めていないと見た目や価格面重視で選ぶしかなくなっていまい、後で不都合を引き起こしてしまいます。例えば「椅子昇降式付き浴槽」といっても車イスからの移乗はどうするのか、回転は人が行うのか機械で動かすのか、利用者と介護スタッフとの距離感はどうか、座位保持の安定性はどうかなど、様ざまな判断基準が存在します。

メトスの『個粋』もジャンル分けすると「椅子昇降式付き浴槽」のひとつです。しかしリフトと車イスのジョイント型となっていることによって、他社製品と比較して全ての項目で優位性を有し、利用対象者も広がっていることが分かります。

この的確な比較判断能力は施設運営にも大きな影響を与えるのです。介護スタッフの労働負荷が軽減し、利用者の快適性と安全性が増すことによって「生活の安定」を引き出し、経営を安定へ導きます。

ハピネスあだちの職員はメトスの営業マンたちとよく情報交換を行っています。機械の性能面等を学びながら、利用者や介護する側の視点をお伝えしてきました。このような「利用者視点」の学び合いがメトス・ケアコンセプトを作り上げ、高齢者福祉向上につながっていることは喜ばしいことです。

 

小川 利久(おがわ・としひさ)
社会福祉法人ファミリー 理事・法人本部長/特別養護老人ホーム『ハピネスあだち』施設長。新潟大学農学部林学科森林計測学教室卒業後、現(株)長谷工コーポレーション入社、住宅販売企画、有料老人ホーム・シニア住宅の事業企画等を担当。その後、民間シンクタンクにてマーケティング手法に基づくシルバー事業の企画・コンサル業務を経て、2001年現・社会福祉法人きらくえんに奉職、法人事務局長として『けま喜楽苑』を立ち上げ後、『特別養護老人ホームいくの喜楽苑』施設長。04年社会福祉法人ファミリーに奉職、06年より現職。


かせて! ユニバーサル介護浴槽「個粋」の魅力










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