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Sauna on Valmis! サウナ発祥の地、フィンランドの今を現地からリポート!


 完全ドキュメント!真冬のフィンランド最北端で初サウナを愉しむ

実は3月初頭に、とあるメディア取材の通訳同行でしばしフィンランド最北端の村に篭もるという、当のフィンランド人たちでも生涯めったにチャンスのないユニークな体験をすることになりました。いわばフィンランドの稚内にあたるその村の名は、ウツヨキ(Utsjoki)。おもにサーミ人という北極圏の先住民族たちがひっそりと暮らしていて、かろうじてレストラン一軒が見つかる中心部の端はもうノルウェーと接している、総人口1000人あまりの小さな居住区です。

サウナ・オン・ヴァルミス!写真冬には約50日間も極夜(太陽が1分も水平線上にのぼってこない日)が訪れ、1年の半分以上は野も川面も深い雪に覆われていて、気温がときにマイナス40度まで下がるという正真正銘の北の最果て…。そこで寒さや孤独と戦いながら、無事に目的の取材を遂げた私たちは、そのときお世話になったサーミ人のご好意で、最終夜に「ランタサウナ」を温めてもらうことになりました。ランタサウナ…それは、フィンランド人がサウナ娯楽の最高位に位置づける、極上のサウナスタイル。ランタ(ranta)というのは湖畔や岸辺のこと、つまりランタサウナは、湖や川のほとりに建てられた、ファミリーや仲間同士でゆったり楽しめる薪炊きの団らんサウナ小屋のことなのです。

 

ランタサウナは、人が自然と一体化できる究極のエコ・サウナ

 

サウナ・オン・ヴァルミス!写真一般的なランタサウナの小屋では、大人数(5〜10名くらいが主流)が一緒に入れる広々としたサウナ室、脱衣所、掛け湯スペース、そしてサウナの前後にみんなでゆったりとくつろげる、ミニキッチンや暖炉などがついたゲストルームがひとつのユニットになっています。サウナストーブは薪をくべて火力で香花石を温める、昔ながらの電気いらずのものが主流。脱衣所とサウナ室の間に設けられた掛け湯スペースには、現代ではシャワーが取り付けられていたりもしますが、伝統的にはサウナ室の火力を借用して湖水をぐらぐらと煮立たせる窯が設置されていて、その熱湯を、汲み置きの冷水でうめて掛け湯として利用します。あとは明かりに電灯代わりのキャンドルを用いればまったく電気も水道も必要ない、完全なエコロジー・サウナというわけです。

ランタサウナの醍醐味は、暗がりのなかで薪がパチパチはじける音や燻される香りを楽しみながら、ごろんと寝っ転がったりマッサージを施しあったりと、親しい仲間内でのんびりと思い思いにくつろげる団らん場所として。それから、人様の目をまったく気にせず、素っ裸の我が身ひとつで悠久の自然世界へと飛び出していって天然クールダウンができる悦び!日本の大都会の建物の中に収まったスパ施設のサウナしか経験したことのない人にとっては、およそイメージの対極にある光景なのではないでしょうか。今回、この究極にフィンランドらしいスタイルのサウナに初挑戦した日本人記者のYさん(50代男性)は、日本のサウナは熱すぎて息苦しいイメージが強く、これまであまり入りたいとは思わなかったと語ります。そんなYさんのサウナ観が、果たしてフィンランド最北端の地のランタサウナ体験でどう変わったのか…以下、ご本人の感想をもとにした体験レポートをお楽しみください!

 

サウナと極寒世界の行き来は、まるで魂が溶け出すような心地よさ!

 

サウナ・オン・ヴァルミス!写真最初に結果から申し上げますと、なんとYさん、長居を重ねて気づけば2時間以上もランタ・サウナ浴を満喫してらっしゃったのですよ。
ロウリュの熱でじわじわ溶けて肌に浸透していく美肌効果抜群のサウナハチミツをたっぷり全身に塗りこんで、コツを掴んでからは見事な手首のスナップで焼け石に水を撒いて、フィンランド産ビールの小瓶を片手にサウナベンチでゆうったり。 途中、焼け石の隅でじっくりと焼いたフィンランド名物の極太ソーセージ「マッカラ」に、マスタードをたっぷり絞ってかじりつくのもまた定番。熱さにのぼせそうになったら思い切って氷点下の屋外にクールダウンへ、そしてまたサウナベンチへ…。しまいには、やさしい木の香りのするサウナベンチにごろんと横になって、頭頂からつま先まで余すところなくリラックスされておりました。

「う〜ん、こりゃ、欧米の別荘にあるリゾートプールよりランタ・サウナに軍配があがるね。薪の燃える香り、水がうまく焼け石にヒットした瞬間のジュッという音、じんわりと漂ってくるロウリュ…すべてがとにかく気持ちよくって、魂が溶け出してきそうな心地っていうのかな。普段何をしていても頭から離れることのない仕事のことだって、サウナのなかでは全部どうでもよくなって、完全に忘れることができてた。嗚呼本場のサウナって、こんなに気持ちいいものだったとは…」

 

― 極寒の屋外でのクールダウン体験はいかがでした?

(この晩の気温はマイナス12度ほど。実は日中にオーナーが、サウナ小屋の前で凍てつく川辺に穴を開けて、クールダウン用プール<アヴァント>を作ろうと試みたのですが、さすがは極北、氷があまりに厚くて歯が立たず…今回はプール開きを断念。代わりにYさんは、裸で雪の中に埋もれるクールダウン法にチャレンジ!)

「話で聞かされているうちは、どうしてそんなことができようかと半信半疑だったけど、サウナで温まった後って、本当に何だってできるんだねえ。素肌が雪に触れる瞬間のきゅっとくる刺激も慣れたら楽しいし、何よりその後サウナに戻ってきて、冷たさでしびれた肌でもう一度ロウリュを浴びた瞬間は、最っ高に気持ちよかった。それに誰の目も気にせず、素っ裸で堂々と外に出て大自然の中に立つ開放感も、たまらないね!」

ー そうそう雪原に背中からバタンとダイブして、肌がヒリヒリするのを感じながら見上げる満点の星空の美しさはいつまでも目に焼き付きますよね。

…と、たった一度の体験で、まさにサウナ愉楽の真髄をどっぷり享受されたYさん。ランタサウナ自体はフィンランド人の人生において決して特別なものではありませんが、フィンランド最北端のサウナを経験したという貴重な事実は、当のフィンランド人にだって自慢できちゃうと思いますよ(笑)

 

そしてサウナ上がりの帰り道、ふと星空を見上げると…

サウナ・オン・ヴァルミス!写真サウナ小屋から母屋へと帰る帰り道…天の川にクロスするような位置に、ぼんわりと薄緑色の煙のようなもやが出現。しばし目を凝らして見つめていると…いよいよ始まりました!冬のラップランド名物、オーロラショー!その緑の煙は、まもなく夜空のあちこちにぽっと飛び火するように分裂したかと思うと、そのほうぼうから、するすると帯を広げてゆき、瞬く間に空いっぱいにたゆたいはじめました。ゆっくりふわっと、他の何ものにも真似できない独特のスピードと揺らめきによって。

極寒の世界でコートも手袋も身につけていない無防備な姿で、頭からはほやほや湯気を立ち上らせながら、天空を見上げて凍った川の上に立ち尽くす我々。ああ、この世界の果てには便利なものは何もないけれど、 凍てつく神秘の大自然と、こんなにも温かで夢想的な心地を与えてくれるサウナだけはある。この極上の豊かさをこれからももっと多くの日本の皆さんに体験してもらいたいから、今後も私は声高に謳い続けます。NO SAUNA, NO LIFE!と。

 

 

Sauna on Valmis! [第1回] お風呂好き=サウナ好き、に違いない5つの理由
 
Sauna on Valmis! [第2回] 日本でもじわじわ浸透中のサウナ通単語、”ロウリュ”ってなに?
Sauna on Valmis! [第3回] サウナタイムに不可欠な「クールダウン」のひととき
 
Sauna on Valmis! [第4回] 完全ドキュメント!真冬のフィンランド最北端で初サウナを愉しむ
Sauna on Valmis! [第5回] デザイン大国ならではのサウナ必須アイテムBest5!
 
Sauna on Valmis! [第6回] サウナは究極のエステサロン!おすすめ美容アイテムを一挙紹介
Sauna on Valmis! [第7回] サウナ体験をより豊かにしてくれるフィンランドの国樹、白樺のお話
 
Sauna on Valmis! [第8回] フィンランドのビジネスシーンに根付く驚きのサウナ文化
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Sauna on Valmis! [第14回] ヘルシンキで体験できる、サウナ文化をモチーフにしたリアル型脱出ゲーム
こばやしあやな

筆者/こばやしあやな

フィンランドのユヴァスキュラ大学大学院に在籍し、芸術教育学を学ぶかたわらで、ライター、ガイド、翻訳・通訳などをおこなうフリーランサー。All Aboutフィンランドガイドを務めるほか、文化情報誌などに取材文やエッセーを多数寄稿する。甲斐甲斐しくて情報通で、愛され上手な「大阪のおばちゃん=おかん」が人生のお手本。在京時代に日々都内の銭湯巡りに勤しんでいたフットワークと経験を生かし、現在はフィンランドサウナ、とりわけ公衆サウナ文化に関心を寄せて、比較研究に取り組んでいる。

公式ウェブサイト: Suomiのおかん こばやしあやな
公式ブログ: Suomiのおかんの湖畔会議
公式Facebookページ: Suomiのおかん こばやしあやな

* このページに使用されている写真の権利は、こばやしあやなに所属します。

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