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Sauna on Valmis! サウナ発祥の地、フィンランドの今を現地からリポート!

 日本でもじわじわ浸透中のサウナ通単語、“ロウリュ”ってなに?

さあそれでは今回から少しずつ、フィンランドサウナの A to Z について熱く深くお話していきたいと思います。突然ですがみなさん、日本のスーパー銭湯などに増えてきた「フィンランド式サウナ」施設で、「ロウリュ」という魔女の呪文のような言葉を目にした(耳にした)ことはありませんか?

 

ロウリュ(Löyly)とはフィンランド語で、焼石に水をかけたときに瞬間的に発生するあつあつの蒸気のこと、または、水をかけてその蒸気を作り出す動作を指す単語です。「焼け石に水」ということわざ的な表現としても使われますが、この場合は日本のように「援助が役に立たない」という意味ではなく、むしろ「テンションをあげ動力を高めること」のたとえとして使われます。

 

とりわけほとんどのフィンランド人にとっては、「ロウリュ」=サウナでのシチュエーションをまず想像させる言葉。というのも、フィンランドサウナをフィンランドサウナたらしめる一番の特徴は、遠赤外線などによって空間の温度や湿度を一定高温に保つのではなく、利用者自身がその都度焼け石に水をかけて、自分にとっての心地よい温度や湿度を作り出す、というスタイルにこそあるからです。

 


本当に心地よいサウナは、ただ室内が熱けりゃいいってもんじゃない。

 

フィンランドサウナの室内には、キウアス(Kiuas)と呼ばれる、上部に石が敷き詰められた薪ストーブまたは電気ストーブが設置されています。サウナに入る時間の30分〜1時間ほど前にストーブに着火しておき、まずこの石と空間を十分に温めておくのです。けれど石や空気が温まっただけの状態のサウナ空間は、じりじりと乾燥していて、実はあまり心地よくはありません。

そこで、利用者は入室時にたっぷり冷水を汲んだ桶やバケツをサウナ持ち込みます。そして自分の座る場所を確保し腰を落ち着けたら、焼け石めがけてひしゃくで水を撒き、瞬間的に発生する水蒸気で少しずつ空間をうるおしながら、やがて室内中を滞留して降り注いでくる”熱々の蒸気”が身体に触れる感覚そのものを楽しむのです。じっとりとした熱気は素肌で受け止めてこそ、その得も言えぬ心地よさに浸れるというもの。しかもゆっくりと着実に、皮膚から汗や老廃物の排出を促してくれます。それからついでに、があぁあ〜っという喉の奥からの唸り声も(笑)

だから、やっぱりサウナは素っ裸でないとその真髄を楽しめないものなんですね。

 

座る位置や放水量で、いちばん心地よい温度と湿度をセルフコントロール

 

心地よさを感じるあんばいは人それぞれですし、熱さの感じ方は何より座る位置によってかなり異なります。お風呂の湯温を想像してもらえばわかるように、熱気は上部に昇りやすいので、ベンチ上段ほどより強烈な熱気が漂ってきます。それから、キウアスから遠い位置に座っているほど、熱気の到来に時間がかかります。だからほかの人と一緒にサウナに入っているときは、お互いの快感バロメーターに気を使い合うことも大切なマナー。自分がもっと水を投げたい時は「サーンコ・ヘイッター・ロウリュア?(ロウリュしてもいい?)」と一言まわりに声をかけ、誰かにもっと水を投げてほしいときは「リサー・ロウリュア!(もっとロウリュを!)」とお願いをします。

たくさんの水を投げるほど室内温度もあがりますが、同時に湿度も上昇するので、乾燥による息苦しさや肌のヒリヒリ感は解消され、結果的に長時間とても快適にサウナのなかに居られるようになります(もちろん、調子に乗った水の撒きすぎは禁物!)。フィンランドサウナの平均室温は好みによってまちまちですが、快適さを損なわない適正温度は、70度くらいから、上限は110度くらいまで。それから最近では、焼け石に投げる水に数滴アロマオイルなどを垂らして、蒸気がたちのぼる瞬間にじゅわっと空間に広がるアロマの香りを楽しむセラピーも、若い世代を中心に人気です。

 

ロウリュはつまり、フィンランドサウナの醍醐味そのものの代名詞とも言える、とっても大切な言葉なのですね。ぜひ今後日本のサウナ施設でもロウリュという言葉にお目にかかったら、はるか遠い北国に住むフィンランド人の快楽にシンパシーを寄せながら、全身でありがた〜く享受してください!

では最後にまったくの余談を。日本では読みやすいように「ロウリュ」という表記が浸透しつつあるLöylyという単語…フィンランド生活においてこんなにも重要単語なのに、実はあらゆるフィンランド語単語のなかでも、我々日本人がもっとも正確に発音しにくいやっかい単語だったりします。ロョュルュって感じでしょうか、無理に近づけてカタカナ表記すれば…。ちょっとだけ聞こえが近い単語に ”öljy=油” というのがあり、かつて一緒にサウナしていたフィンランド人に「もっとロウリュを!」と頼んだつもりが、「え!!今ここに油注いだら、アヤナ丸焦げになっちゃうよ!?」ときょとんとされたことがありましたっけ…苦笑

 

次回は、サウナ浴とセットで欠かせないクールダウンの大切さと驚きの方法について、ご紹介いたします!

 

Sauna on Valmis! [第1回] お風呂好き=サウナ好き、に違いない5つの理由
 
Sauna on Valmis! [第2回] 日本でもじわじわ浸透中のサウナ通単語、”ロウリュ”ってなに?
Sauna on Valmis! [第3回] サウナタイムに不可欠な「クールダウン」のひととき
 
Sauna on Valmis! [第4回] 完全ドキュメント!真冬のフィンランド最北端で初サウナを愉しむ
Sauna on Valmis! [第5回] デザイン大国ならではのサウナ必須アイテムBest5!
 
Sauna on Valmis! [第6回] サウナは究極のエステサロン!おすすめ美容アイテムを一挙紹介
Sauna on Valmis! [第7回] サウナ体験をより豊かにしてくれるフィンランドの国樹、白樺のお話
 
Sauna on Valmis! [第8回] フィンランドのビジネスシーンに根付く驚きのサウナ文化
Sauna on Valmis! [第9回] サウナ愛の高じたフィンランド人が"熱狂"する移動式サウナフェスティバルに潜入!
 
Sauna on Valmis! [第10回] スモークサウナがキング・オブ・サウナと呼ばれる理由とは?
Sauna on Valmis! [第11回] ついにフィンランドで「サウナデイ」始動。日本にも持ち込めるかは価値観の転換次第!?
 
Sauna on Valmis! [第12回] 特別編:東西文化の交易点ジョージアに息づく、知られざる入浴文化アバノ(前編)
Sauna on Valmis! [第13回] 特別編:東西文化の交易点ジョージアに息づく、知られざる入浴文化アバノ(後編)
 
こばやしあやな

筆者/こばやしあやな

フィンランドのユヴァスキュラ大学大学院に在籍し、芸術教育学を学ぶかたわらで、ライター、ガイド、翻訳・通訳などをおこなうフリーランサー。All Aboutフィンランドガイドを務めるほか、文化情報誌などに取材文やエッセーを多数寄稿する。甲斐甲斐しくて情報通で、愛され上手な「大阪のおばちゃん=おかん」が人生のお手本。在京時代に日々都内の銭湯巡りに勤しんでいたフットワークと経験を生かし、現在はフィンランドサウナ、とりわけ公衆サウナ文化に関心を寄せて、比較研究に取り組んでいる。

公式ウェブサイト: Suomiのおかん こばやしあやな
公式ブログ: Suomiのおかんの湖畔会議
公式Facebookページ: Suomiのおかん こばやしあやな

* このページに使用されている写真の権利は、こばやしあやなに所属します。

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